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2010年8月24日火曜日

給水

第Ⅲ章 給排水・衛生設備等

6.上下水道・給水・排水(G-6)

6-1.上下水道(区分コード=51 出題数2問)

$1.水道施設

●上水道の分野では、浄水施設、配水施設、給水装置の構造及び性能、給水装置工事などから出題され
(1)取水施設は、河川・湖沼・地下の水源から粗いごみや砂を取り除いて、水を取入れる施設で

(2)着水井は、河川などから原水を導入する際に、原水の水位の動揺を安定させ・水量を調整す

(3)浄水施設は、原水を水質基準に適合させるために沈殿、ろ過、消毒を行う施設である。

(4)浄水施設

①有機物等と塩素の反応によって、水中に有害なトリハロメタンが生成する。 {H21}

②臭気物質等の処理を目的として、活性炭処理、オゾン処理等の高度浄水処理が用いられる。 {H21}

③残留塩素濃度は塩素注入量に比例し、水中の有機物等と反応し、濃度は低下していく。 {H21}。

④遊離残留塩素と結合残留塩素との殺菌作用を比べると、遊離残留塩素の方が大きい。{H21}


(5)凝集池は、凝集剤を原水に混和させる混和池と、フロック形成池から構成されている。

(6)急速ろ過池は、薬品沈殿を行った処理水をろ過する施設で、濁度の高い原水を処理する。

(7)緩速ろ過池は、砂層、砂利層より構成され、低濁度の水を処理するのに適している。

(8)送水施設は、浄水施設から配水池までの浄水を送る施設をいう。

(9)配水施設は、浄化した水を給水区域内の需要者に必要な圧力で、必要な量の水を配水する
ための施設。






凝集池








殿




















$2.配水管

(1)管径800mm 以上の管路には、点検及び修理用の人孔を設ける

(2)配水管を他の地下埋設物と交差または近接して布設する場合は、30cm 以上間隔を保つ

(3)公道に配水管を布設する場合は、土かぶり 1,200mm 以上を標準とする

(4)伸縮自由でない継手を用いた管路の露出部には、20~30m の間隔に伸縮継手を設ける。

(5)給水管を分岐する箇所の配水管の動水圧は、0.15 MPa 以上、静水圧は0.74 MPaを超えな
いこと。

(6)配水管は、他の水道事業者の配水管と連結し、緊急時の応援給水に対応出来るようにする。
$3.下水道

●下水道の分野では、公共下水道の構造(管きょの基礎、管径、流速、こう配)、排水設備の構造などがよく
出題されています。
(1)合流式下水道の管渠は、「計画下水量」により管径を決定する。(通常 0.8~3.0m/sec)
(2)雨水管渠の計画下水量は、「計画雨水量」とする。
(3)汚水管渠の計画下水量は、「計画時間最大汚水量」とする。
(4)下水道の流速は、一般的に 1.0~1.8m/sec で設計するのが良い。
(5)汚水管渠は、沈殿物が堆積しないように、計画下水量に対し最小流速を 0.6m/sec とする。
(通常 0.6~3.0m/sec)
(6)汚水管きょの最小流速は、合流管きょの最小流速よりも小さくする。{H21}
(7)流速は、一般に下流に行くにしたがい漸増させ、勾配は下流に行くにしたがい次第に緩くす
(8)下流ほど流量が増えるので、勾配を緩くしても流速を確保できる。(緩くしないと、流速が速く
なりすぎ      る)
(9)分流式下水道の汚水管渠は、合流式下水道に比べ管径が小さくなるため、管渠の勾配が急
になる。
(10)管渠の最小管径は、汚水管渠では 200mm、雨水管渠では 250mm とする。

(11)雨水管きょの最小管径は、250 mm とする。{H21}
(12)卵形管は、円形管に比べて流量が減っても水深及び流速を確保できる。
(13)可とう性の管きょを布設する場合は、原則として、自由支承の砂又は砕石基礎とする。 {H21}
(14)敷地内では、排水管の土被かぶりは、原則として、20 cm 以上とする。 {H21}
$4.管渠の接合

(1)管渠の径が変化する場合、接合方式は原則として「水面接合」または「管頂接合」とする。
(2)2本の管渠が合流する場合、中心交角は原則として 60度 以下とする。
6-2.給水・給湯設備(区分コード=52出題数3問)

●給水設備の分野では、時間平均予想給水量、時間最大予想給水量、受水タンクの容量、高置タンクの容
量、高置タンクの設置高さ、揚水ポンプの揚程、給水タンクの構造、汚染防止(吐水口空間、バキュームブ
レーカーなど)、各器具の使用水量や最低必要圧力、給水圧の最大値など基本的な問題が中心に出題さ
れます。
●ウォーターハンマーでは、管内流速の制限、ウォーターハンマーの防止法に間する内容が出題されてい
$1.給水量

(1)建物の時間平均予想給水量は、一日当りの給水量を一日平均使用時間で割った(除した)も
のである。
(2)事務所ビルにおける時間最大予想給水量は、時間平均予想給水量の 1.5~2.0倍 とする。
(3)事務所ビルの1人1日当りの給水量は、 約60~100リットルである。
(4)共同住宅の設計に用いる1人当たり使用水量は、200~350L/人・日とする。{H21}
(5)大便器洗浄弁の1回当りの使用水量は、 約13~15リットルである。
$2.給水圧力

(1)大便器洗浄弁の最低必要圧力は、70kPa(0.07MPa)である。
(2)高層建築物では、大便器洗浄弁の給水圧力が 400kPa(0.4MPa)を超えないようにすること。
(3)シャワーの最低必要圧力は、70kPa(0.07MPa)である。
(4)シャワーの必要最小圧力は、70 kPa程度である。{H21}
(5)高層建築物では、器具などの給水圧力が 500kPa(0.5MPa) を超えないようにすること。
(6)水栓の給水圧力の上限は、事務所ビルでは400~500 kPaとする。
$3.給水方式

(1)水道直結方式は、水道本管の圧力変動の影響を受ける。(設備費・維持費が安く、停電時で
も給水可能)
(2)高置タンク式は、圧力タンク式に比べ給水圧力の変動が少ない。
(3)高置タンクの設置高さは、水栓・器具までの圧力損失と、水栓・器具の最低必要圧力を考慮し
設定する。
(4)受水タンクの容量は、1日当りの給水量の 1/2程度とする。
(5)圧力タンク式は、タンクなしブースター式より給水ポンプの揚程が大きくなる。
(6)圧力タンク式およびポンプ直送式の給水ポンプ揚水量は、時間最大予想給水量以上とする。
(7)ポンプ直送方式における給水ポンプの揚程は、配管抵抗、受水槽の水位と代表給水器具の
高低差及び必要  最小圧力から算出する。
(8)ポンプ直送方式における給水ポンプの揚程は、受水槽の水位と給水器具の高低差、その必
要最小圧力、配管での圧力損失から算出する。{H21}
$4.給水設備及び汚染防止

(1)大気圧式バキュームブレーカは、逆サイホン作用を防止するために容器のあふれ縁より高い
位置に設ける。
(2)バキュームブレーカは、大気圧式と圧力式があり、いずれの場合も、器具のあふれ縁より上部
に設置する必要がある。{H21}
(3)上水配管と井水配管とを逆止弁及び仕切り弁を介して接続してもクロスコネクションとなる。
(4)パネル組立式受水槽の組立てボルトは、液相部にはステンレス製を、上部気相部には鋼製ボ
ルトを合成樹脂で被覆したものを使用した。 {H21}

(5)飲料用水槽のオーバフロー管は、流入口より十分な吐水口空間を確保すること。{H21}
$5.ウォーターハンマーの防止

(1)ウォーターハンマー防止のため、給水管内の流速は 2.0m/sec以下とする。
(2)エアチャンバーやウォーターハンマー防止器を設け、圧縮性の空気により圧力上昇を緩和す
(3)ウォーターハンマー防止器は、ウォーターハンマー発生の原因となる機器の出来るだけ近くに
設ける。
(4)高揚程の揚水ポンプの吐出し側に設ける逆止弁は、緩閉形逆止弁などにする。
(5)揚水管の横引き配管が長くなる場合は、下層階で横引きする。
(6)揚水管の横引き配管が長くなる場合は、ウォータハンマを防止するために下層階で横引きす
る。{H21}
$6.水圧試験

(1)高置タンクからの給水配管の圧力試験は、圧力0.75MPa、保持時間 60分とする。
(2)揚水管の試験圧力は、配管の最低部で設計図書記載のポンプ揚程の2倍以上、かつ0.75MPa以上。
(3)給水装置の管の耐圧性能試験圧力は、1.75 MPaである。

6-3.給湯設備給湯設備

●給湯設備の分野では、給湯温度、レジオネラ属菌、給腸管と返湯管の管径、温水循環ポンプの循環水
量と揚程の求め方、膨張タンクの容量、貯湯タンクの容量、貯湯タンクの防食などを理解しておきましょう。
$1.給湯温度

(1)飲料用の給湯使用温度は90℃程度と温度が高いので、局所式が使用される(又は再加熱器
を設ける)。
(2)循環式の給湯設備の場合、給湯温度を低くするとレジオネラ属菌などの細菌が増殖する恐れ
がある。
$2.温水循環ポンプ

(1)循環ポンプの循環水量は、配管などからの熱損失を給湯温度と返湯温度の差で除して求め
(2)給湯設備の循環ポンプの揚程は、最も損失水頭の大きい循環回路における損失水頭とする。
(3)給湯栓の吐出圧は、循環ポンプの揚程に関係しない。
$3.給湯管と返湯管の管径

(1)給湯配管に銅管を用いる場合は、流速が 1.5m/sec程度以下となるように管径を決める。
$4.安全装置

(1)鋼製温水ボイラーの逃がし管の最小径は、伝熱面積により決まる。
(2)逃がし管は、給湯ボイラーから単独に立ち上げ、途中に止水栓等を設けてはならない。
(3)補給水槽を兼ねた開放型膨張タンクの容量は、水の膨張量に時間最大予想給湯量の0.5~1
倍を加えた量。
$5.中央式給湯設備

(1)中央式給湯設備の給湯温度(一般用途)は、55~60℃程度である。
(2)給湯配管の供給方式で、下向き式においてはエア抜きをまとめて行うことができる。{H21}
(3)中央式給湯設備の循環ポンプは、一般に返湯管に設ける。
(4)給湯栓の吐出圧は、一般には、循環ポンプを返湯側に設けるので、吐出圧には直接関係しない
(5)中央式給湯設備の返湯管の管径は、一般に給湯管の1/2とし、管内流速を確認し管径を決
(6)給湯配管に銅管を用いる場合は、管内流速が1.5 m/s程度以下になるように管径を決定する。{
(7)逃し管は、常時湯が噴き出ない高さまで立ち上げる。 {H21}
6-3.排水・通気設備(区分コード=53出題数3問)

●排水通気設備の分野では、オフセット、ブランチ間隔、掃除口、自己サイホン作用、通気管の取出し、通
気管の管径、通気管の開口部、排水管及び通気管の配管上の留意点、排水タンクの構造、水中モーター
ポンプなど、非常に広い分野からの出題が目立ちます。
$1.排水配管

(1)排水横枝管は、管内の洗い流し作用に必要な、流速0.6m/sec以上となるよう勾配を確保す
(2)排水横走り管内の排水流速は、最大2.4 m/sec、最小は0.6 m/sec程度とすることが望ましい。
(3)排水管の管径は、最小 30mmとし、かつトラップ口径より小さくしてはならない。
(4)排水立て管の管径は一定とし、立て管に接続される器具の排水負荷の合計により決定する。
(5)器具排水口からトラップウェアまでの垂直距離は、自己サイホン作用を防止するため、600mm
以下とする。
(6)排水横枝管を合流させる場合は、45度以下の鋭角でかつ水平に近い勾配で接続する。
(7)ブランチ間隔とは、汚水又は雑排水の立て管に接続する排水横枝管の垂直距離の間隔のこ
とで、2.5 m を超えない場合はブランチ間隔に数えない。{H21}
(8)排水立て管に接続する横枝管の垂直間隔が、2.5mを超える場合を1ブランチ間隔という。
(9)排水立て管の位置を横に移行する場合に、エルボやベントで構成される移行部分をオフセッ
トという。
(10)オフセットが垂直に対して45度以下の場合、オフセットの管径は排水立て管と同径とする。
(11)排水立て管に対し45度を超えるオフセットの場合は、オフセットの管径は、排水横枝管として
決定する。
(12)排水立て管に対して45 度を超えるオフセットの管径は、排水横主管として決定する。{H21}
(13)建物の階層が多い場合、同一排水立て管系統の最下階の排水横枝管は、直接その系統の
立て管に接続せず、単独で排水桝まで配管するか、又は排水横主管上で排水立て管から十
分距離を確保して合流させる。{H21}

(14)敷地排水管の管径が150 mm の場合、排水桝はその管径の120 倍を超えない範囲に設け
る。{H21}
$2.トラップ

(1)トラップの封水深さは、管内の気圧変動で水封が破られず、またトラップ内の自浄力を弱めな
いために、50mm以上100mm以下とする。
(2)ドラムトラップは、非サイホン式トラップであり、排水部に多量の水をためることが出来るので封
水が破られにくい。
(3)自己サイホン作用とは、自己の器具排水によるサイホン作用により、残留するトラップ封水が
正常な封水深さより少なくなる現象をいう。
(4)自己サイホン作用を防止するため、器具排水口からトラップウエアまでの垂直距離の最長を
600mmとする。
$3.間接排水

(1)間接排水を受ける水受容器には、直接又は近接して排水トラップを設ける。
(2)下記の機器からの排水は、間接排水とする。
① 洗濯機     ② 貯湯タンクの水抜き管   ③ 給水タンクのオーバーフロー管
④ 空気調和機  ⑤ 厨房機器  ⑥水飲み器  ⑦医療・研究機器  ⑧装置の排水
$4.掃除口

(1)掃除口は、配管径が100mm以下の場合は、配管径と同じ、配管径が100mmを超える場合は
最小100mmとする。
(2)掃除口は、排水管の管径が100mm以下の場合は、15m以内に設ける。
(3)掃除口は、排水の流れと反対の方向、又は流れと直角方向に開口するように設ける。
(4)横走り排水管の掃除口は、排水管の管径が100 mm を超える場合は30 m 以内に設ける。
$5.排水タンク・排水ポンプ

(1)排水タンクには、内部の保守点検が容易に出来る位置に直径600mm以上のマンホールを設
(2)排水タンクに設ける通気管は、管径50mm以上とし、単独に立ち上げ大気に開口する。
(3)タンク底部には、吸込みピットに向かい、1/15以上1/10以下の勾配をつける。
(4)吸込みピットは、フート弁・水中ポンプの吸込み部の周囲及び下部に200mm以上の間隔を確
保する。
(5)排水ポンプは一般に、汚物ポンプ、雑排水ポンプおよび汚水ポンプに分類される。
(6)汚物ポンプ、大便器からの排水や、多くの固形物を含む厨房からの排水用。ポンプ口径は最
小75mm。
(7)雑排水ポンプ、小さな固形物を含む場合に使用する。 ポンプ口径は、65mm以上。
(8)飲料用水槽に設ける間接排水管の排水口空間は、最小150 mm とする。{H21}
$6.通気管の取出し

(1)各個通気管は、器具トラップウェアから管径の2倍以上離した位置から取出す。
(2)ループ通気管は、排水横枝管の最上流の危惧排水管を接続した直後の下流側より取出す。
(3)逃がし通気管は、最下流の器具排水管を排水横枝管に接続した直後の下流より取出す。
(4)通気立て管の下部は、最低位の排水横枝管より低い位置で、排水立て管又は排水横主管に
接続する。
(5)平屋建て及び多層建物の最上階を除き、1つのループ通気管が受け持ち得る大便器及び類
似の器具の数は、最大7個まで(7個以下にする)。{H21}
(5)結合通気管は、高層建物の排水立て管の圧力変動を緩和するために、ブランチ間隔10以内
毎に設ける。
(6)ブランチ間隔10 以上を持つ排水立て管は、最上階から数えてブランチ間隔10以内ごとに結
合通気管を設ける。{H21}
$7.通気管の管径

(1)各個通気管の管径は、それが接続される排水管管径の1/2以上とする。
(2)ループ通気管の管径は、排水横枝管と通気立て管とのうち、いずれか小さいほうの径の1/2以
上とする。
(3)逃がし通気管の管径は、それが接続される排水横枝管の径の1/2以上とする。
(4)結合通気管の管径は、通気立て管と排水立て管のうち小さいほうの管径以上とする。
(5)結合通気管の管径は、通気立て管と排水立て管のうちいずれか小さい方の管径以上にしな
ければならない。 {H21}
(5)伸頂通気管の管径は、排水立て管の管径より小さくしてはならない。

(6)排水槽の通気管は、最小管径を50 mm とし、直接単独で大気に衛生上有効に開放する。
$8.通気配管

(1)横走りする通気管は、その階における最高位の器具のあふれ縁より、150mm以上の高さで横
走りさせる。
(2)通気管は、管内の水滴が自然流下によって排水管方向に流れるように、勾配をつけ排水管に
接続する。
$9.通気管の末端

(1)屋根に開口する通気管の末端は、屋根から200mm立ち上げた位置で大気に開口する。
(2)屋上を物干しなどで使用する場合は、屋上から2m立ち上げた位置で大気に開口する。
(3)通気管の大気開口部は、外気取入れ口、窓等の上部より600mm以上上方又は水平距離で2m以上離す

第Ⅳ章 建築設備

7.消火設備・ガス設備・浄化槽(G-7)
7-1.消火設備(区分コード=54 出題数1問)

●消防法の分野では、不活性ガス消火設備、スプリンクラー設備、連結散水設備などが出題されますが、
後述する管工事関連法規の内容と合わせて、総合的に受験対策することをお勤めします。
$1.消火設備

(1)水噴霧消火設備は、水噴霧ヘッドからの噴霧水による冷却効果と、水蒸気による窒息作用で
消火する。
(2)泡消火設備は燃焼物を泡の層で覆い、窒息と冷却の効果で消火する。
(3)不活性ガス消火設備は、二酸化炭素を放出し酸素容積比を低下させ、窒息効果で消火す
(4)粉末消火設備は、粉末消火剤を放射し、空気を遮断する窒息作用と熱吸収冷却作用で消火
をする。
$2.スプリンクラー

(1)標準型ヘッドには、有効散水半径が2.3 mのものと2.6 mのものがある。
(2)標準型ヘッドのうち閉鎖型スプリンクラーヘッドは、原則として、当該ヘッドの取付面から0.4m
以上突き出した梁等によって区画された部分ごとに設ける。
(3)事務所用途の建築物(地上10 階以下)の場合、水源の水量を算出するスプリンクラーヘッド
の同時開放個数は、湿式、乾式、予作動式の別によらず、標準型ヘッドで10個、高感度型で
(4)閉鎖型スプリンクラーヘッドは、その取り付ける場所の正常時における最高周囲温度に応じた
標示温度を有するものを設ける。
$3.連結散水設備

●連結散水設備:床面積の合計が700m2以下の比較的小規模な地下街に設けられ、ポンプ車で加圧し
た消火用水を送水して散水ヘッドより散水することにより消火活動を行う。湿式配管で、火災による熱で
散水ヘッドが開栓し、散水開始する「閉鎖型」と、散水ヘッドに感熱部が無く、乾式配管に送水すること
で散水が開始する「開放型」とがある。送水口は連結送水管のものと類似しているが、開放式散水ヘッド
が4個以内の場合は単口型が用いられることもある。
(1)一の送水区域に接続する散水ヘッドの数は、開放型散水ヘッド及び閉鎖型散水ヘッドにあっ
ては10 以下とする。{H21}
(2)送水口のホース接続口は、散水ヘッドが5個以上の場合、双口形のものとする。 {H21}
(3)天井又は天井裏の各部分から一の散水ヘッドまでの水平距離は、開放型、閉鎖型とも、3.7m 以下とする。 {H21}
(4)設置対象は、地階の床面積の合計(地下街にあっては、延べ面積)が700 m2以上の防火対
象物である。{H21}
7-2.ガス設備(区分コード=55 出題数1問)

●ガス設備では、LNGとLPGの特性、都市ガスの圧力、ウォッベ指数、発熱量、燃焼速度、ガス漏れ警報器
の設置位置などから出題されています。
$1.液化石油ガス(LPG)

(1)供給ガスの発熱量は、一般に高発熱量で表される。
(2)液化石油ガスの充填容器は、常に温度40℃以下に保つ。
(3)ガス漏れ警報器の検知部は、ガス器具からの水平距離が 4m以内で床から30cm以内の場所
に設置する。
(4)「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」上、液化石油ガス(LPG)の
規格は、プロパン及びプロピレンの含有率により「い号」、「ろ号」及び「は号」に区分されてい
(5)プロパン及びプロピレンの含有率により「い号」、「ろ号」、「は号」、に区別され、「い号」が最も
プロパン、プロピレンの含有率が高い。
$2.液化天然ガス(LNG)

●LNGはメタンを主成分として不純物をほとんど含まず、窒素酸化物の発生も極めて少ないことからク
リーンなエネルギーとして利用は拡大し、世界各国でLNGプロジェクトが多数計画されており、その規模
は非常に大型化しています。 LPGはプロパンやブタンなど炭化水素を主成分としたガスを-42℃ないし
7気圧かけて圧縮して液化したもの。原油の油田などの随伴ガスとして回収され生産されます。LNGはメ
タンを主成分とした天然ガスを-164℃まで冷却して液化したものです。天然ガスには一酸化炭素は含ま
(1)LNGは、メタンを主成分とする天然ガスを冷却し液化したものである。

(2)常温、常圧で気化した状態のLNGの比重はLPGの比重よりも小さい。
(3)液化天然ガス(LNG)には、一酸化炭素は含まれていない。 {H21}
$3.都市ガス

(1)都市ガスの種類は、燃焼速度及びウォッベ指数により分類される。 {H21}
(2)都市ガスの発熱量は、一般に、高発熱量で表される。 {H21}
(3)「ガス事業法」では、0.1MPa未満を低圧、1.0MPa以上を高圧としている。
(4)高層建物の上層階に比重が空気より小さい都市ガスを供給する場合は、必要により昇圧防止
装置を設ける。
(5)空気より軽い都市ガスのガス漏れ警報器の検知部は、ガス器具から水平8m以内、天井から
30cm以内の場所に設置する。
7-3.浄化槽(区分コード=56 出題数2問)

●浄化槽の分野では、処理対象人員、浄化の原理、処理方式と処理法、塩素消毒、浄化槽の構造、BOD
除去率及びBOD値の計算問題、浄化槽の施工などに注意しましょう。
物理的方法   ・・・沈殿、浮上、ろ(濾)過
生物化学的方法・・・吸着、酸化(酸素あり)、腐敗(酸素なし)---自然浄化作用
生物膜法/活性汚泥法
目的 1)衛生的な安定(病原菌など有害な物質を除去する)。

2)化学的・生物学的な安定(汚濁物質を分解・除去する)。
3)量の軽減化(濃度規制or総量規制)
$1.浄化槽一般

(1)塩素消毒は、塩素の酸化作用を利用して有害な微生物を死滅させる。
(2)塩素消毒は、液体塩素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が用いられる。
(3)理科系大学の実験、実習排水及び放射線排水は、浄化槽に直接流入させてはならない。
(4)病院の臨床検査室、放射線検査室、手術室の排水は、浄化槽に直接流入させてはならな
(5)病院の臨床検査室、放射線検査室、手術室の排水は、浄化槽に流入させてはならない。{H21}
(6)用途が事務所の処理対象人員は、「延べ面積」に、業務用厨房設備の有無により異なる値を
乗じて算定する。 {H21}
$2.構造基準

(1)活性汚泥法、好気的な条件の下で汚濁物質を吸着・酸化・個液分離する活性汚泥により浄化
(2)活性汚泥法には、①標準活性汚泥法、②長時間ばっ気方式などがある。
(3)生物膜法には、
①嫌気ろ床接触ばっ気方式    ②脱窒ろ床接触ばっ気方式
③分離接触ばっ気方式       ④散水ろ床方式
⑤接触ばっ気方式          ⑥回転板接触ばっ気方式
などがある。
(4)小型合併処理浄化槽では、処理対象人員31人以上50人以下の、嫌気ろ床接触ばっ気方式
のフローは   流入 ⇒ 嫌気ろ床槽 ⇒ 接触ばっ気槽 ⇒ 沈殿槽 ⇒ 消毒槽 ⇒ 放流
$3,処理法の特徴

(1)活性汚泥法は、酸化作用の活発な物質(BOD)の除去には有利である。
(2)活性汚泥法は、生物膜法に比べ余剰汚泥が多い。
(3)生物膜法は、活性汚泥法に比べ維持管理が容易である。
(4)生物膜法は、活性汚泥法に比べ生物種が多く、微小後生動物も多い。
(5)生物膜法は、活性汚泥法に比べ生物分解速度の遅い物質除去に有利である。

(6)生物膜法は、生物が固着しているため流量変化に対応出来るが、活性汚泥法では不利であ
(7)嫌気性生物は、好気性生物に比べ、亜硝酸や硝酸を窒素に分解する脱窒能力が高い。{H21}
(8)BOD負荷が少なく汚水量が多い場合には、活性汚泥法より生物膜法の方が管理しやすい。
$4.BOD除去率

(1)BOD除去率は次式による。
BOD除去率 = (BOD1 - BOD2)/BOD1 x 100 [ % ]
BOD1:流入水のBOD濃度 [ mg/リットル ]
BOD2:放流水のBOD濃度 [ mg/リットル ]


合併式(汚水+雑排水)の場合、合併流入水のBOD濃度は、それぞれの流入量とBOD濃度
より、次式による。
BOD1 = (qs x BODS + qw x BODW )/(qs +qw )
qS   :汚水の流入量     [ リットル/日 ]
qW   :雑排水の流入量    [リットル/日 ]
BODS :汚水のBOD濃度  [ mg/リットル ]
BODW :雑排水のBOD濃度 [ mg/リットル ]

$5.浄化槽の施工

(1)地盤を深く掘りすぎた場合は、基礎栗石の厚さでその高さを調整する。
(2)浄化槽は、満水状態で24時間以上漏水しないことを確かめる。

第Ⅳ章 設備機器・設計(G-8){必須 7問}

8.設備・機器知識
●設備機器の分野では、ボイラー、冷凍機、ポンプ、送風機、フィルター、冷却塔などがよく出題される項目
ですので十分な準備が必要です。
8-1.機器・機材(区分コード=61 出題数3問)
$1.ボイラー


(1)鋳鉄製ボイラーは、分割搬入が可能で耐食性があるが、熱応力に弱い。
(2)鋳鉄製ボイラは、分割搬入が可能で、鋼板製に比べ耐食性に優れているが、強度的に弱く、
高圧及び大容量には適さない。{H21}
(3)鋳鉄製ボイラは、主に低圧蒸気発生用あるいは温水ボイラーとして使用される。
(4)小型貫流ボイラーは、水管部分で蒸発させるので、高度な水処理が必要である。
・・・・・伝熱面積30m3以下では運転資格不要
(5)小型貫流ボイラは、保有水量が少なく始動時間が非常に短いが、高度な水処理を要する。
(6)ボイラーの定格出力は、最大連続負荷時における出力によって表される。
(7)伝熱面積とは、片面が燃焼ガスに触れその裏面が水に触れる部分の面を、燃焼ガス側で測っ
た面積の総和をいう。
(8)換算蒸発量(Ge)は、大気圧における100℃の飽和水と100℃の乾き飽和蒸気のエンタルピー
差を基準に算出する。
Ge= G x (h2―h1)/2,256     2,256[ kJ/kg ]・・・100℃における水の蒸発潜熱
h2:発生蒸気の比エンタルピー [ KJ/kg ]
h1:給水の比エンタルピー   [ KJ/kg ]


(9)ボイラー効率は、燃料の低発熱量を基準として、供給された熱量のうちボイラーで吸収された
熱量の割合である。
η = Q/Gf x He = G x (h2-h1)/Gf・He
G :実際蒸発量  [ kg/h ]
Gf :燃料消費量  [ kg/h、m3(N)/h ]


He :燃料の低発熱量 [ KJ/kg、KJ/m3(N) ]

(10)安全弁は、ボイラ内の圧力が所定の圧力を超えた場合に、蒸気又は温水を噴出して圧力を
降下させるものである。{H21}
(11)逃し弁は、ボイラ内の圧力が所定の圧力を超えた場合に、温水を噴出して圧力を降下させる
ものである。 {H21}
$2.圧縮式冷凍機(原理的に、蒸気圧縮式(冷媒:フロン) 動力は電動機、→ 吸収式(水))
圧縮機 ⇒ 凝縮器 ⇒ 膨張弁 ⇒ 蒸発器{逆カルノーサイクル:冷凍サイクルの基本}

(1)アンモニアは、毒性や可燃性はあるが、蒸発潜熱が大きく熱伝導率も高く熱力学的に優れた
特性をもつ冷媒である。
(2)ブラインは、0℃以下でも凍らないよう水に塩化カルシュウムやエチレングリコールを混ぜたもので、氷蓄
熱方式に用いられる。
(3)凝縮温度が一定で、蒸発器の蒸発温度が高くなると、圧縮仕事は小さく、冷凍効果は大きくな
ε(成績係数) = T1/(T2-T1)
T1 :蒸発温度    T2 :凝縮温度


(4)分割納入される密閉型遠心冷凍機は、一般に真空又は窒素加圧で搬入され、冷媒充填まで
気密を保持しておく。
(5)凝縮器のチューブ引き出しのため、いずれかの方向に有効な空間を確保し、作業空間として
周囲に1m以上確保する。
    {参考}圧力―比エンタルピー線図
$3.吸収式冷凍機(冷媒:水)
蒸発器 ⇒ 吸収器 ⇒ 再生機 ⇒ 凝縮器   


(1)吸収式冷凍機の冷媒には水が、吸収液には臭化リチュウム水溶液が使用される。
(2)吸収式冷凍機には、溶液の結晶生成を防止する装置が必要である。
(3)高温再生器内の圧力は、大気圧以下で運転される。
(4)直だき吸収冷温水機の原理 {H21}

冷媒である水は、1kPa程度の真空中で、{蒸発}器の管外表面に散布され、熱を奪って{蒸
発}した後、冷却水が流れる{吸収}器の管外表面に散布されている臭化リチウム水溶液に
{吸収}される。

(5)直だき吸収冷凍機が始動後、定格の能力に達するまでの時間は、遠心冷凍機に比べると長
(6)吸収冷凍機の特徴(蒸気圧縮式冷凍機と比較し)
a.大型の場合には、一般に、分割搬入が可能である。
b.凝縮器のチューブ引き出し用の空間を確保する必要がある。
c.騒音、振動が遠心冷凍機に比べて少ない。
d.電気消費量がわずかで、低負荷時の効率が良い。
e.爆発の危険がなく、法令上の運転資格者が不要。
f.構造上、形状・重量が遠心冷凍機に比べて大きい。
g.始動時間が長い。
$4.ヒートポンプ

(1)ヒートポンプの採熱源には、河川水・大気・下水道水などがある。
(2)ヒートポンプの成績係数は、その状態での冷凍サイクルの成績係数に1を加えたものである
(3) ヒートポンプの暖房能力は、外気温度が低くなるほど減少する。
$5.ポンプ(水等の搬送装置)

(1)ポンプの回転数を2倍にすると、吐出量は2倍{Q∝n}、揚程は4倍{H∝n2}、動力は8倍{H∝n3}となる。
(2)ポンプを直列運転すると、揚程は単独運転時の揚程の和よりも小さい。
(3)同一の配管系において、ポンプを直列運転して得られる揚程は、それぞれのポンプを単独運
転した場合の揚程の単独運転の揚程の和にはならない(和の数値以下)。 {H21}
(4)ポンプを並列運転すると、吐出量は単独運転時の吐出量の和よりも小さい。
(5)同一の配管系において、ポンプを並列運転して得られる吐出量は、それぞれのポンプを単独
運転した場合の吐出量の和よりも少なくなる。 {H21}
(6)サージングは、揚程曲線が山形で、右下がりの部分で運転する場合に起こりやすい。
(7)ポンプの基礎は床上30cmとし、基礎表面の排水溝に排水目皿を設け、配水系等に間接排水
(8)ポンプの据え付けに際しては、管および弁の荷重が、直接ポンプに掛からないようにする。
(9)ポンプの吸込み管は、空気だまりができないよう、ポンプに向かって上がり勾配とする。
$6.ガスヒートポンプ

●ガスエンジンで駆動するヒートポンプで、排ガス(500~700℃)や冷却水(70~100℃)の排熱を回収するこ
とが出来、省エネルギー効果を期待できる。
(1)都市ガスを燃料に利用できため、電力需要の夏期ピークの緩和が期待できる。
(2)排熱回収により、省エネルギー効果が大きい。
(3)冷房能力に比べ暖房能力が大きいため、暖房時の立ち上がり時間が短い。
(4)システム構成が複雑で、設備費がかさむ。
(5)電動式に比べ維持管理が容易でなく、振動騒音が比較的大きい。
$7.送風機

(1)多翼送風機は、多数の前向き羽根を有し、空気調和用として使用されている。
(2)多翼送風機は、同じ大きさの遠心送風機の中では所要の風量と静圧に対して最も小形にな
り、空気調和用として広く使用される。 {H21}
(3)多翼送風機は、遠心送風機の中では必要は風量と静圧に対して最も小型となる。
(4)多翼送風機の軸動力は、風量の増加に伴い緩やかに増加する。
(5)軸流送風機は、風量が0の時、軸動力は最大となる。
(6)横流送風機は、軸に直角方向から吸込むため、羽根の幅が長くとれ、サーキュレーターやエアーカーテ
ン用に使用される。
(7)後向き羽根送風機は、高い静圧を必要とする場合に適した送風機で、リミットロード特性を有
しているので、排煙機に使用される。 {H21}
(8)送風機の基礎は、高さ150~300mmとし、幅は架台より100~200mm大きくする。
(9)送風機とモータープーリーの芯出しは、プーリー外側面に定規や水糸などを当てて調整す
(10)Vベルトの張力は、指で押してベルト厚さ位たわむ程度(ひねりで90度程度)とする。
(11)Vベルトは、日がたつに従い伸びるので、定期的にプーリー間距離を調整する。
(12)ゴム製Vベルトは、油やガソリンに侵されるので、油脂等の付着には注意する
$8.給水タンク

(1)飲料用給水タンクに設けるマンホールは、直径60cm以上の円が内接できる大きさとする。

(2)オーバーフロー管、水抜き管は、間接排水とする。
(3)飲料用給水タンクには、上部1m以上、壁・床45cm以上の保守用スペースを確保し、梁型基
礎上に設置する。
$9.空気調和機

(1)ユニット形空気調和機の排水には、送風機の静圧と同等の封水深さを持つトラップを設ける。
(2)空気調和機の吐出口とダクトの接合部にはたわみ継手を用いる。
(3)耐震施工とする場合は、地震による横ずれ防止のためストッパーを設け、必要により転倒防止
金具を付ける
$10.フィルター

(1)活性炭フィルターは、吸着作用により臭気などの除去に用いられるが、COやNOを除去する
ことは出来ない。
(2)HEPAフィルターは、クリーンルーム等の極微細な粉塵の除去に用いられる。
(3)空気調和設備に使用される粗じん用フィルター、電気集じん器及び高性能(HEPA)フィル
ターの各空気浄化装置の集塵効率の性能試験法
測定方法 粉塵の粒度     適用フィルター       補足率

形式1 計数法 極く繊細な粉塵 高性能(H EPA)フィルター 99%以上
形式2  比色法 やや繊細な粉塵 電気集じん器       80~90%以上
形式3  質量法 やや粗大な粉塵 粗じん用フィルター    50%以上
$11.冷却塔

(1)冷却塔は、冷却水の一部を蒸発させ、冷却水温度を下げる。
(2)冷却塔内の微小水滴が気流によって塔外へ飛散することをキャリオーバという。
(3)冷却塔の入口水温と出口水温の差をレンジと呼び、一般に5℃程度である。
(4)冷却水入口水温と冷却塔出口空気湿球温度の差をアプローチと呼び、一般に5℃程度であ
(5)冷却塔の出口水温は、外気の湿球温度より低くすることは出来ない。
$12.吹出し口

(1)シーリングディフューザー(アネモ形吹出し口)は、誘引比が大きいので、吹出し温度差を大き
くとれる。
(2)シーリングディフューザーは、中コーンを上げると気流は垂直に下降し、拡散半径は小さくな
(3)シーリングディフューザーとダクトの接続にはボックスが用いられる。
(4)ノズル形吹出し口は、発生騒音が比較的小さいため吹出し風速を大きくすることができ、到達
距離が長い。
(5)ノズル形吹出し口は、講堂や大会議場などの大空間空調に用いられる
(6)吹出し口の誘引比が大きいほど、吹出し温度差を大きくすることが出来る。
(7)到達距離は、吹出し口から出た気流の中心速度が、ある一定の速度になるまでの吹出し口か
らの距離をいう。
$13.防音・消音

(1)内張ダクトは、ダクト内面に吸音材を張ったもので、低周波数よりも高周波数の騒音に対し消
音効果が大きい(低い周波数の騒音に対する消音能力は小さい)。
(2)マフラー形消音器は、音の共鳴作用により消音するもので、特定の周波数付近の騒音の消音
に効果がある。
(3)消音ボックスは、ボックス出入り口の断面変化による反射効果と、内張の消音効果を合せ持っ
たものである。
$14.防振

(1)防振基礎の固有振動数と、運転時の機械の強制振動数が等しい時、共振状態となる。
(2)共振を防止するために、防振基礎の固有振動数は機器の固有振動数より出来るだけ小さくす
(3)送風機・ポンプの強制振動数には、軸回転数の振動数を用いる。
(4)防振基礎には、地震時に防振基礎が移動しないように、ストッパーを設ける。
(5)回転数の小さい機器は、一般に、振動を絶縁しにくい。
(6)金属バネは、変位が大きく取れ、固有振動数を小さくできるので、低振動数に適する。
(7)防振ゴムは、適当な減衰係数が得られるため共振時の振幅を小さくできる。

8-2.配管・ダクト(区分コード=62 出題数2問)管・ダクト(区分コード=62 出題数2問)

●施工の分野では、配管及び配管付属品(各種弁類、材料記号など)、ダクト及びダクト付属品(吹出し□、
圧力損失、      ダクトの設計法など)。
$1.配管材料

(1)圧力配管用炭素鋼鋼管には、引張り強さにより2種類あり、スケジュール番号が大きいほど肉
厚が厚い。
(2)圧力配管用炭素鋼鋼管は、350 ℃以下の蒸気、高温水、冷温水等の流体の輸送用に使用さ
れる。{H21}
(3)水配管用亜鉛めっき鋼管は、配管用炭素鋼管(白管)よりも付着力が強い良質なめっき層を
有している。 {H21}
(4)ポリスチレンフォーム保温材の最高使用温度は、70℃ である。
(5)水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の使用が適している流体の温度は、継手を含めると40℃ 程度までである。{H21}
(6)架橋ポリエチレン管は、中密度・高密度ポリエチレンを架橋反応させることで、耐熱性、耐ク
リープ性を向上させた管である。{H21}
$2.配管付属品

(1)フレキシブル継手は、軸に垂直方向の変位を吸収するために用いる。
(2)ボールジョイントは、一般に、2個又は3個を1組として使用し、比較的小さなスペースで大きな
伸縮量や変位を吸収できる。
(3)定水位調整弁は、パイロット管の圧力が低くなると、弁が開きメイン管より給水が行われるもの
で、ボールタップととは異なり水槽(タンク)外の任意位置に取り付けることが可能である。
(4)仕切弁には、内ねじ式と外ねじ式があり、外ねじ式は、弁を開いた場合に開度はわかりやすい
が、全開時にはスペースを必要とする。
$3.ダクトの設計

(1)等圧法とは、主ダクトの風速を決定し、その単位長さあたりの摩擦損失を全ダクト系に採用し
てダクト寸法を決定する方法である。{H21}
(2)等圧法で設計したダクト系では、一般に末端ほど抵抗が増す分風量が小さくなる、又、同じ直
径なら風速は小さくなる。。{H21}
(3)等圧法で設計したダクト系では、各吹出口に至るダクト長さが著しく異なる場合は、各吹出口
での圧力差が生じやすい。 {H21}
(4)等圧法は、他の方法に比べ計算が容易で、一般的に用いられる。{H21}
8-3.設計図書(区分コード=71 出題数2問)

●公共工事標準請負契約約款などは高い出題率がありますので、重要項目としてマークしておきましょう。
$1.設計図書

(1)設計図書とは、図面および仕様書(現場説明書及び質問・回答書を含む)をいう。
(2)配管材料のJIS記号(JWWA)は次のとおり
① 配管用炭素鋼鋼管           ・・・・・・ SGP
② 水配管用亜鉛めっき鋼管          ・・・ SGPW
③ 圧力配管用炭素鋼鋼管          ・・・・ STPG
④ 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管(黒管) ・・ SGP-A(JWWA)
⑤ 一般配管用ステンレス鋼管    
⑥ 水道用硬質ポリ塩化ビニル管   
・・・・・ SUS-TPD
・・・ VP$2.機器の仕様
(1)冷却塔の仕様

①冷却塔の形式、②冷却能力、③冷却水量、④冷却水出入口温度、⑤外気湿球温度 、
⑥電源の種別、⑦電動機出力 、⑧許容騒音値
$3.「公共工事標準請負契約約款」

(1)発注者は、監督員を置いたときにはその氏名を請負者に通知しなければならない。
(2)発注者が監督員を置いたときは、約款に定める通知、報告等は監督員を経由して行う。
(3)約款及び設計図書に特別の定めがない仮設、工法等は、請負者が定めることができる。
(4)(2) 発注者は、特別の理由により工期を短縮する必要があるときは、工期の短縮変更を請負
者に請求することができる。{H21}

(5)発注者は、請負者から工事が完成した旨の通知を受けたときは、通知を受けた日から14日以
内に完成検査を完了し、検査結果を請負者に通知しなければならない。
(6)発注者は、工事を完成した旨の通知を受けたときは、その通知を受けた日から14日以内に請
負者立合いの上、完成を確認するための検査を完了し、結果を通知しなければならない。
(7)発注者は、請負代金の支払の請求があったときは、請求を受けた日から40日以内に請負代
金を支払わなければならない。{H21}
(8)発注者は、工事目的物にかしがあるときは、請負者に対して相当の期間を定めてそのかしの
修補を請求することができる。{H21}

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